リフォームコラム

壁リフォームの費用相場|予算別の施工例と業者選びのポイントも

自宅の壁リフォームを検討する際、最も心配なのが理想通りに仕上げるための費用です。壁の修復から全面的な改造まで、どれくらいの予算を見込めばよいのか、そして最適な業者選びには何が重要なのでしょうか。

当記事では、壁リフォームの費用相場から予算別の施工例、リフォームを計画する際の注意点、そして信頼できる業者の選び方までを紹介します。後悔しない壁リフォームを実現するためにも、事前にしっかりと情報を得て、計画的に進めましょう。

【内容別】壁リフォームの費用相場

壁リフォームの計画を立てる際、まず把握しておきたいのは費用相場です。小さな修復から大規模な改造まで、実施する内容によってかかる費用は大きく変動します。

そこでまずは、リフォームの内容別にどれくらいの費用が必要なのか、そして工期はどの程度を見込めばよいのかを解説します。

壁傷・壁穴の修復

壁傷や壁穴の修復は、壁リフォームの中でも一般的な施工です。小さな傷や穴はパテで埋め、必要に応じて壁紙を張り替える程度で済みます。このタイプの修復は比較的低コストで、費用は「1万~5万円」が相場です。

ただし、穴が大きい場合や下地の石膏ボードが損傷している場合は、全体的な交換や張り替えを行うため「4万~15万円」が相場となります。工期は多くの場合数時間~1日で完了しますが、損傷の程度によっては数日かかる場合もあります。

壁紙の張り替え

壁紙の張り替えは、部屋の印象を一新する効果的なリフォーム方法です。使用する壁紙の種類によっても費用は変動しますが、一般的なビニールクロスや紙クロスの場合、6畳の部屋で「5万~10万円程度」が相場です。デザイン性や機能性が高い壁紙を選ぶと、価格は上昇します。

工事期間の目安は2~3日です。ただ、部屋の形状や家具の多さ、下地の状態によっては、さらに費用や時間が必要な場合もあります。壁紙選びは、使用する空間の用途や好みに合わせて慎重に行いましょう。

壁紙の塗装

壁紙の塗装も、インテリアの雰囲気を変える手軽な方法です。

1~2日の工期で完了する一般的なペンキでの壁の塗装の費用は、「5万~10万円程度」が相場です。

しかし、砂や漆喰、珪藻土などの天然素材を用いた塗り壁の費用相場は「10万~15万円程度」と、ペンキでの壁塗装よりも2~3倍ほど高くなります。デザイン性と機能性を高める選択肢として人気がありますが、塗り壁は職人が時間をかけて丁寧に施工するためコストが高く、工事も基本的に3日以上かかります。

どちらの方法も、部屋の機能性とデザインを向上させる効果が期待できますが、費用と工期のバランスを考慮して選ぶことが大切です。

壁の撤去

壁の撤去は、空間を広げたり間取りを自由に変更したりする際に行われる、一般的なリフォーム方法です。

単純な間仕切り壁の撤去であれば費用は「5万~10万円程度」、工期は約1日で完了します。壁を完全に取り除いた後に引き戸などを設置する場合は、追加で20万~30万円程度の費用と1週間程度の工期がかかるケースが一般的です。

壁の撤去には電気の移設や内装の仕上げも関わることが多いため、全体的な工事費用と工期は、住宅の設計と計画の詳細によって変動します。事前にリフォーム会社と詳しく打ち合わせを行い、必要な作業とそれに伴う費用を正確に把握しておきましょう。

壁の設置

新たに壁を設置して部屋を分割するリフォームは、子どもの成長に伴って各自の部屋を設ける際によく使われる方法です。壁の大きさや厚さによっても費用は変わりますが、一般的な間仕切り壁を設置する場合の費用相場は「10万~15万円程度」です。

ただし、電気工事やコンセント、扉の追加が必要な場合、各種工事の追加で5万~数十万円以上かかることもあります。また、天井や床の高さ調整が必要な場合は、さらに10万~25万円の費用が加算されるのが一般的です。

全体の工期は、細かい仕上げ作業を含めて1週間~10日程度を見積もるとよいでしょう。将来的に壁を撤去する可能性がある場合は、簡易的な間仕切り方法を選ぶと後の変更が容易になります。

壁面収納の設置

壁面収納は、部屋の限られたスペースを有効活用し、すっきりとしたデザインを実現させるリフォームです。壁面収納の設置にかかる費用は、施工内容によって大きく異なることが特徴となります。

たとえば、壁に棚を取り付けるシンプルな工事であれば、「15万~30万円程度」が相場です。そして、量産品を使用したシステム壁面収納なら「20万円~80万円程度」で設置できます。一方、デザイン性と機能性を自由にカスタマイズできるオーダーメイドの壁面収納の場合は、「20万~100万円程度」が相場です。

工期は設計と施工内容によりますが、通常は1~3日で完了します。なお、壁面収納は移動できないため、撤去する際は別途工事しなければなりません。

【価格帯別】壁リフォームの施工例

壁リフォームの費用相場を項目別に把握したところで気になるのが、「実際に予算内でどの程度の施工ができるのか」ということです。

業者や材料費によって多少の変動はありますが、以下では20万円以下の場合と20万~50万円の場合の2つの価格帯に分けて、一般的な施工例を紹介します。予算に合わせた組み合わせの参考にしてください。

~20万円でできる壁リフォーム

20万円以下の予算であれば、以下のような壁リフォームが考えられるでしょう。

まず、10万円以下の範囲であれば、壁の小さな穴を修理したり壁紙の張り替え・塗装をしたりできます。一般的なビニールクロスやデザイン壁紙、ペンキを使用すれば、6畳程度の部屋の模様替えには十分です。

一方、10万~20万円の範囲では、より広範囲の壁のリニューアルが行えます。たとえば、機能性の高い壁紙への張り替えや珪藻土・漆喰への塗り替え、部分的な壁の撤去と簡易的な間仕切り壁の設置などです。

この価格帯では、既存の壁を生かしつつ部屋の機能を向上させる工事が多く行われます。

20万~50万円でできる壁リフォーム

20万~50万円の予算では、全面的な壁の撤去や新たな壁の設置が行えるため、大胆な間取りの変更が可能です。たとえば、余分な壁を取り除いてリビングを広げたり、子どもたちのために新しく部屋を分ける壁を設置した上で、扉やコンセントを増設したりできます。

また、この予算であれば、防音機能を持つ壁材の取り入れや、音響や断熱性能を高めるリフォームも可能です。家中の壁紙を一新してもよいでしょう。壁面収納のカスタムメイドやオーダーメイドの設計も可能で、空間を美しく、かつ機能的に改善できる予算帯でもあります。

壁リフォームを行う際の注意点

壁リフォームの失敗を避けるためには、細かな点まで注意を払わなければなりません。以下では、リフォーム計画を立てる際に見落としがちな5つのポイントを詳しく解説します。これらのポイントを把握して適切に計画を修正すれば、納得できるリフォーム結果を得られるでしょう。

撤去できない壁もある

壁を撤去し部屋を広げるリフォームは魅力的ですが、すべての壁が撤去可能なわけではありません。特に注意が必要なのが、「耐力壁」と呼ばれる建物の重さを支える主要な壁や、RC造の躯体に当たるモルタルの壁です。この壁を取り除いてしまうと建物全体のバランスが崩れ、倒壊する危険があります。戸建て住宅やマンションを問わず、これらの壁は絶対に撤去できません。

また、壁の中に柱や梁が入っている場合も、原則として撤去は不可能です。建物の強度を保つ構造体のため、無理に撤去するとひび割れや変形の原因となります。リフォーム計画を立てる際は事前に専門家に相談し、どの壁が撤去可能かをしっかりと確認しましょう。

マンションの場合は管理規約によってリフォーム内容に制限がある

マンションでのリフォームを考える際は、管理規約に注意が必要です。規約はリフォームが許可される範囲を明確に定めており、ルールを外れた工事はできません。材質の選定や工事の内容に関しても、防音性や強度の規定が細かく定められており、マンションによっても詳細は異なります。

リフォームが原因でトラブルに発展するケースもあるため、これらの規約を事前に確認した上で計画を立て、必ず管理者から許可を取りましょう。

電気工事の必要性が生じると費用も高まる

リフォームを進める過程では、壁の撤去や新設、構造の変更に伴い、電気工事が必要となるケースがほとんどです。電気工事の必要性が生じれば、当然その分の追加費用が発生します。

特に、コンセントの移設や照明の追加、スイッチの位置変更などが含まれる場合、工事費は大幅に増加する可能性があります。リフォーム計画を立てる際にはこの点を考慮に入れ、余裕を持って予算を組まなければなりません。

部分的な壁リフォームは浮く可能性が高い

壁は一部だけリフォームすることも可能です。ただ、コストが抑えられる反面、新しい壁と既存の壁の質感や色合いなどが異なり、仕上がりが浮いてしまう可能性があります。特に築年数が長い住宅で1か所だけをリフォームすると、ほかの部分との違和感が顕著になりがちです。

そのため、部分的なリフォームを検討する際は、全体の統一感やバランスを考慮し、周囲の壁に溶け込めるよう調整しなければなりません。劣化が広範囲に及んでいる場合は、隣接部分も含めて広範囲にリフォームするほうが賢明です。

リフォーム業者によって得意・不得意がある

壁リフォームを検討する際は、業者の得意分野を事前に把握しておきましょう。一般的な壁紙の張り替えといった単純な作業は、多くの業者が対応可能です。しかし、建物の構造を変更するような大掛かりな撤去や改造を伴う工事は、特定の技術や経験が要求されます。

また、デザインや素材によっても得手不得手が分かれます。業者の過去の実績や施工例、口コミを確認し、リフォーム計画に合った実力を持つ業者を選びましょう。

壁リフォームを依頼する業者の選び方

壁リフォームを成功させるためには、適切なリフォーム業者の選び方が重要となります。以下は、ニーズごとにおすすめする業者の選び方です。

とにかく予算を抑えたい

地域密着型のリフォーム業者を選ぶと、コストを大幅に削減できる傾向にあります。地域密着型の業者は、地元での強いつながりを生かしたコストパフォーマンスのよさで競争しています。ただ、低コストが大きな魅力である一方でサービスの品質やサポート体制にばらつきが大きいため、事前の評判や口コミのチェックが欠かせません。

価格も質もこだわりたい

特定地域に複数の店舗を展開する中堅のリフォーム業者は、一定レベル以上のサービスと品質を期待できるでしょう。これらの業者は、地元密着型の業者に比べて多くのリフォーム事例を持ち、さまざまなニーズに対応した経験と実績を有しています。また、品質基準が社内で統一されており、専任のプランナーがつくのが一般的です。利便性と信頼性のバランスを取りたい場合に適しています。

とにかく質を重視したい

大手リフォーム業者は、高品質なサービスと充実したアフターサポートが魅力です。技術力や資材の質、デザイン提案力も高レベルで、包括的な保証を選べます。これらのサービスは高価格帯になる傾向がありますが、質を最優先に考える方には最適です。

壁リフォームを計画する際は、複数のリフォーム業者から見積もりを取り、サービス内容や価格を比較検討することも重要です。これにより、予算内で最も満足のいく業者を選ぶことができます。

具体的なリフォーム計画について、詳しく相談してみたい方や疑問に思う点がある方は、ぜひスペースアップへお問い合わせください。

まとめ

壁リフォームは、単なる壁紙の張り替えから、間取りの変更を伴う大掛かりな工事まで、多岐にわたります。リフォームを成功させるには、望む仕上がりを明確にイメージした上で、その目的に適した業者を選ぶことが重要です。

希望する工事の費用相場を把握し、予算に応じたリフォームプランを検討すること、そして複数の業者から見積もりを取得して比較検討することが大切です。質や価格、サービスのバランスを考慮し最適な業者選びを行うことで、満足度の高いリフォームにつながります。

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記事の監修者

リフォームアドバイザー

藤本塁

お客様のお困りごとやご要望を伺い、提案から完工までをトータルでサポート。お客様からのご依頼に合わせて、豊富な知識と経験を駆使し、安心安全快適な暮らしをご提案。商品の特性や選び方から費用の目安など、理想の暮らしをご検討する際のポイントや注意点を、わかりやすくお伝えします。

お客様のお困りごとやご要望を伺い、提案から完工までをトータルでサポート。お客様からのご依頼に合わせて、豊富な知識と経験を駆使し、安心安全快適な暮らしをご提案。商品の特性や選び方から費用の目安など、理想の暮らしをご検討する際のポイントや注意点を、わかりやすくお伝えします。