リフォームコラム

ダクトレールを使用するメリットやおしゃれなインテリア事例5選をご紹介!

「カフェのようなおしゃれなダイニングにしたい」「映画に出てくるみたいなかっこいいリビングルームで過ごしたい」などワンランク上のおしゃれなインテリアをかなえてくれるのが、ダクトレールを使用した照明。照明の形やデザインの選択肢が増え、また長さや取り付け方にもアレンジが効くためおすすめです。

今回は、ダクトレールを使用するメリットデメリットやダクトレーㇽの選び方、ダクトレールの使用に最適な照明をおしゃれなインテリア事例とあわせてご紹介します。

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ダクトレールとは?

まずは、ダクトレールとはどのようなものかについてお伝えします。ダクトレールとは、天井に設置されるレール状の部品で、「ライティングレール」「ライティングダクト」とも呼ばれます。もともとは店舗や舞台などに使用されていましたが、最近では一般家庭の照明に取り入れられることも多くなりました。

レールの内側には電流が流れており、レール上のどの位置にでも照明器具などを取り付けられるようになっています。そのような構造であるため、ダクトレールには複数の照明を取り付けたり、レール上をスライドさせて位置を調節したりすることもできます。自由度の高い照明計画ができる点が人気の理由といえるでしょう。

ダクトレールは天井に直接取り付けたり、天井に埋め込む形にしたりと大がかりな工事が必要なタイプや、簡易に取り付けられるタイプなどいくつか種類があります。詳しくはのちほどお伝えしますが、それぞれに特徴がありますので、自分がどのような照明を希望するのかあらかじめ考えておく必要があるでしょう。

ダクトレールの種類

ダクトレールの種類には大きくわけて3タイプあります。「天井直付けタイプ」「天井埋め込みタイプ」「簡易取り付けタイプ」です。それぞれどのような特徴があるのかみていきましょう。

天井直付けタイプ

ダクトレールの中でも多く使用されているのが、天井に直接取り付けるタイプです。しっかりと固定できるため安定感があり、重めの照明も使用できます。また直線だけでなく、接続キャップを使用することでL形やT形、ロの字型に配列することも可能。好みに合わせて自由に配置できるのはとても魅力的です。

天井に直接取り付けるため、賃貸物件には不向き。ただし天井に埋め込むタイプのダクトレールに比べると、工事は比較的簡単に済みます。

天井埋め込みタイプ

天井埋め込みタイプは名前のとおり天井を切り開いて埋め込むもので、部屋をスッキリ見せることができます。T字形やロの字形などにするには少々手間がかかるものの、そのような形にも設置可能です。

天井直付けタイプと比べると、工事は複雑になります。また、コストも高くなりがちという点も注意が必要です。天井埋め込みタイプにしたい場合は、リフォーム時に一緒に設置するのがよいでしょう。

簡易取り付けタイプ

3タイプの中で一番簡単に設置できる簡易取り付けタイプ。引っ掛けシーリングやローゼットに取り付けできます。引っ掛けシーリングやローゼットは最近ほとんどの家庭にありますし、簡易取り付けタイプであれば自分で取り付けが可能です。

天井直付けタイプや天井埋め込みタイプと比較すると、荷重制限が厳しい点はデメリットです。しかしながら1~1.5mほどの長さがあれば一般的には5~6kgの照明を設置できることが多いので、そこまで商品の選択肢が減ることはないでしょう。

ダクトレールを使用するメリット・デメリット

ダクトレールの種類がわかったところで、次はダクトレールを使用するメリット・デメリットをみていきましょう。

ダクトレールを使用するメリット

ダクトレールを使用するメリットには次のようなものがあります。

照明設置場所の自由度が高い

ダクトレールはレールを設置できる場所なら基本的にどこにでも照明を取り付けられます。レールの長さを変えることもできますし、L字形やコの字形などにレールを配置することもでき照明の位置が自由自在。照明設置場所の自由度が高い点は、照明の場所にこだわる方には大きなメリットでしょう。

照明の付け替えがラク

また、模様替えで照明を変えたいときにも取り換えがラクにできる点もメリットです。照明器具の種類にもよりますが、照明を変更したいときに工事が必要なケースも少なくありません。しかしながらダクトレールがあれば比較的簡単に照明を変更できるのです。

明るさの調整がしやすい

さらに、許容されているワット数であれば照明の数を増やして明るさを簡単に調節できるのも魅力的です。照明の明るさを変えるだけでお部屋の雰囲気はガラッと変わりますし、手軽におしゃれなインテリアを楽しめるのもいいですね。

ハンギングインテリアとして照明以外にも利用できる

ダクトレールの利用は照明だけにとどまりません。市販されているフックを使用することで、照明以外にも植物や雑貨などを吊り下げてハンギングインテリアも楽しめます。また、ダクトレールに設置するコンセントプラグも販売されており、天井に近い位置にコンセントを増やすことができます。

好みに合わせて個性的なインテリア演出に活用できるダクトレールは魅力にあふれています。

ダクトレールを使用するデメリット

一方、ダクトレールを使用するのは次のようなデメリットもあります。

ダクトレールは基本的に実用的に作られています。シンプルなデザインが多く、色はホワイト、ブラック、シルバーがほとんど。ダクトレール自体に個性を求められる方には物足りなく感じられるケースもあるでしょう。

ダクトレールが目立ってしまうのが気になることがある

また、インテリアによってはダクトレールが目立ちすぎてしまうことも。インダストリアルなど無骨でメンズライクなテイストには相性のよいダクトレールですが、さりげなく設置したいケースではその存在感が気になることもあるでしょう。ダクトレール用のカバーを取り付けることで好みのカラーに変えられるケースもあります。詳しくは製品の仕様書を確認するか専門業者に相談してみてください。

照明を設置する高さによっては熱が気になる場合がある

さらに、照明を設置する高さによっては熱が気になることもあります。例えば、ダイニングに低めの位置で照明を設置した場合に、暑さを感じやすくなるようなイメージです。このようなケースでは、照明の高さや種類を変えることによって対処ができます。

ダクトレールの選び方

ダクトレールには工事が必要なタイプと簡易取り付けできるタイプがあります。また、レールの長さや重量制限、最大ワット数なども商品によって違ってくるため、何を重視するかで商品の選び方は変わってきます。ダクトレールの選び方についてポイントをまとめましたので参考にされてください。

工事or簡易取り付け

先にお伝えしたように、ダクトレールには工事が必要なタイプと簡易取り付けできるタイプがあります。簡易取り付けできるタイプであれば問題ありませんが、工事が必要なタイプであれば電気工事士の資格をもつ人しか施工できません。どちらのタイプに該当するのか最初に確認し、工事が必要な商品の場合は必ず専門業者に依頼しましょう。

ダクトレールの長さ

ダクトレールの長さは商品によってさまざまです。せっかく購入してもサイズが合わなかったということがないように、設置する場所の広さを確認しましょう。また、お店で見た場合と住まいに取り付けた場合では大きさや印象が違って見えることも多々あります。購入前にイメージをしっかりと固めておくことが大切です。なお、お店で購入する際はお住まいの設計図を持っていくことをおすすめします。

重量制限

ダクトレールには重量の上限があります。長さ同様、重量制限は商品によって違ってきますので、それぞれの仕様書をご確認ください。

天井直付けや天井埋め込みタイプのレールの場合は、1カ所あたり3㎏くらいまでが多いようです。ただし、重量制限はクリアしていても、「片側にライトを集めすぎない」などの指定がある商品もありますので注意しましょう。

簡易取り付けタイプの場合は、それよりも重量制限が厳しくなる場合が多いです。

最大ワット数

ダクトレールは、許容される最大ワット数が決まっています。1本あたり600W、800W、1500Wのいずれかです。例えば、最大ワット数が600Wのダクトレールに100Wの照明を設置する場合、6つまで取り付けられます。

部屋の広さによって必要な明るさは違ってきますが、リビング15畳では600W程度が適度な明度といわれています。

色やデザイン

ダクトレールのデメリットでもお伝えしたとおり、ダクトレール自体のデザインはとてもシンプルで実用性重視の商品が多いです。色もホワイトやブラックが一般的。近頃は少しおしゃれなデザインもありますが、色やデザインの選択肢は少ないといえるでしょう。

ダクトレールの使用におすすめの部屋

ダクトレール照明といえばダイニングやリビングを想像する方が多いかもしれません。実際に住まいの中でどのように使用されているのでしょうか。ここからは、ダクトレールを使用するのにおすすめの部屋をご紹介します。

リビング

リビングの照明にダクトレールを使用するケースが増えています。近年の住まいではダイニングやキッチンとつながったリビングが多いですが、ダクトレールを使用すれば明るさや照明の種類に変化を持たせられるためです。照明でお部屋の雰囲気は大きく違ってきます。仕切りなくつながったリビング内でもイメージを変えられますよ。

例えば、写真や絵画などこだわりのインテリアを強調したい部分にはスポットライトを使用し、リラックスしたいスペースには落ち着いた明るさのペンダントライトを使用するといった具合です。

ダイニング

ダイニングは、ダクトレールを設置するのに人気の場所です。特にダイニングテーブル上にダクトレールでペンダントライトを設置すると空間を素敵に演出できます。テーブルやいすなど設置する家具の大きさや位置に合わせて、自由に照明を移動できます。

お部屋の広さやインテリアに合わせてダクトレールの種類や照明を選んでみましょう。

キッチン

キッチンもダクトレールを使用する方が多い場所です。キッチンカウンターの上にダクトレールを設置しスポットライトをつけると、手元を照らしてくれて作業がしやすくなるでしょう。

昨今はオープンキッチンが主流ですが、ダイニングやリビングと照明の雰囲気を変えることができるのもいい点です。ダイニングとリビングはペンダントライト、キッチンにはスポットライトなど種類をわけることもできます。

寝室

寝室に求めるものは、癒やしや快適性など人それぞれでしょう。いずれにせよ、照明を工夫することで理想の寝室を実現することができます。そんな寝室にダクトレールはとても相性がいいのです。「横になっても眩しくないように」「ベッドサイドは読書ができる明るさに」など快適にすごせるよう、明るさにメリハリがつけられます。

ダクトレールで寝室に設置する方が多いのはペンダントライトです。おしゃれな寝室になること間違いなしです。

ダクトレールの使用におすすめの照明

ダクトレールの使用におすすめの照明は「ペンダントライト」と「スポットライト」の2つです。それぞれ詳しくみていきましょう。

ペンダントライト

ペンダントライトとは、コードやチェーンで天井から吊り下げるタイプの照明のことをいいます。ダクトレールに設置しやすい照明で、よくダイニングテーブル上やキッチンカウンター上などに使用されます。シェードの素材によって光の具合が変わるのが特徴です。

定番人気の北欧テイストに合うシンプルでナチュラルなデザインのライトや、インダストリアルなテイストに合うアンティークなライトなど、近年はさまざまなテイストのペンダントライトがありお部屋のインテリアに合わせて選ぶことができます。ダクトレールと組み合わせることで多灯使いができるようになり、雰囲気のあるお部屋にしてくれるのも魅力のひとつです。

ペンダントライトの選び方としては、
・お部屋に合ったサイズのライトを選ぶ
・シェードの素材を確認する
・ライトの色をチェックする
などが挙げられます。

お部屋のテイストに合ったペンダントライトを選び、お気に入りの空間づくりに挑戦してみてください。

スポットライト

ダクトレールに使用する照明といえばスポットライトを思い浮かべる方も多いでしょう。耐荷重や最大ワット数をクリアしていれば、設置する位置や数を自由に調整できるダクトレールは、スポットライトとの相性抜群です。

スポットライトは比較的狭い範囲を集中して照らす照明です。シンプルな見た目の商品が多く、シェードには透過性のない金属が使われることがほとんどです。モダンなインテリアによく合い、洗練されたスタイリッシュな空間へ格上げしてくれます。

照明の角度を変えられるので、部屋の目立たせたい部分を照らしたり、作業スペースや勉強スペースなど十分な明るさが必要な場所に光を当てたり使い方はさまざまです。

近年の家庭用スポットライトはLED電球が一般的ですが、あえてハロゲン電球を使うのもおすすめです。しっかりと明るく照らしてくれるため、ライティングの調整がしやすいというメリットがあります。

おしゃれなダクトレールを使ったインテリア事例5選

ここまでダクトレールの種類や、おすすめの照明や設置場所をご紹介しましたが、イメージがつきづらい方もいらっしゃるでしょう。そこで、実際にダクトレールを設置したインテリア事例を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ナチュラルヴィンテージなリビング

築20年のマンションをリフォームした事例です。大切な家族の時間をゆったり過ごせる開放的でナチュラルヴィンテージなリビングルームに、ブラックのダクトレールを設置してスポットライトを使用しています。

ダークブラウンのフローリングやクールなイメージの革、アイアン家具との相性も抜群です。キッチンカウンターにも同様にダクトレールでスポットライトを設置し統一感があります。

大人シックなアイランドキッチン

築25年の一戸建てをリフォームした事例です。オープンなアイランドキッチンにブラックのダクトレールを設置し、スポットライトとペンダントライトを組み合わせて使用しています。
キッチンの作業台上はペンダントライト、それ以外はスポットライトと場所によって照明の種類を変えてオリジナリティを出しています。

キッチンを囲むように設置したダクトレールは、照明をアレンジしたり、観葉植物を飾ったりさまざまな楽しみ方ができるためおすすめです。

ナチュラルなダイニングとキッチン

築45年のマンションをリフォームした事例をご紹介。ナチュラルな木目が印象的なダイニングとキッチンにダクトレールを設置しました。

白い天井にホワイトのダクトレールがなじんで、ナチュラルなインテリアとよく合います。ダイニングテーブル上にスポットライトとペンダントライト組み合わせて設置。自然と会話が弾みそうなダイニングに仕上がっています。

躯体表しの天井が男前なLDK

築40年のマンションをリフォームした事例です。好きなテイストやイメージをふんだんに詰め込んだLDKは、メンズライクな要素が強い印象です。

剥き出しの天井とダクトレールの相性は抜群で、LDKにこだわりのペンダントライトやスポットライトをつけて男前度をアップさせています。ダクトレールにグリーンを吊るすことで、ほどよくナチュラル感のミックスされた素敵なお部屋になりました。

リビング横の居心地いい寝室

築40年のマンションをリフォームした事例をご紹介します。自然光をたっぷり取り込んだインナーテラスに隣接する居心地いい寝室にダクトレールを設置しました。

白い天井にホワイトのダクトレールが馴染み、ブラックアイアンとの相性もよいスポットライトを使用。向きが変えられるスポットライトは、ベッドの上での読書にも最適です。

まとめ

ダクトレールとはどのようなものなのか、設置するメリットやデメリット、住まいの中での活用シーンや設置できる照明の種類などをご紹介しました。

複数の照明を使って空間演出をしたい方にとって、ダクトレールは自由度が高く表現の幅が広がる方法です。照明にこだわってみたい方は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

スペースアップでもさまざまな照明の活用の方法を提案しておりますので、ぜひ参考にされてくださいね。

記事の監修者

リフォームプランナー

鈴木淑子

二級建築士 / インテリアコーディネーター

お客様の要望に応えるべく、プロの目線と女性の目線を掛け合わせて、様々なプランをご提案。ご要望を反映した図面や完成予想図を見ながら細かく話し合い重ね、理想を超える住まいをデザイン。間取りや動線、インテリアデザインまで、幅広く理想の暮らしを叶えるためのポイントを、わかりやすくお伝えします。

お客様の要望に応えるべく、プロの目線と女性の目線を掛け合わせて、様々なプランをご提案。ご要望を反映した図面や完成予想図を見ながら細かく話し合い重ね、理想を超える住まいをデザイン。間取りや動線、インテリアデザインまで、幅広く理想の暮らしを叶えるためのポイントを、わかりやすくお伝えします。