リフォームコラム

ちょっとの増築で快適な住まいに

家の床面積を増やす、増築工事。「リビングやお風呂を広くしたい」「キッチンの使い勝手を良くしたい」などの悩みを解決する1つの手段です。大がかりなリフォームと思われがちですが、ほんの6畳に満たない「ちょっとの増築」で、うんと家が快適に使いやすくなるケースがあります。

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10平米以内の増築なら建築確認申請不要?

増築を検討するとき、必ず知っておきたいのが建築確認申請。建築基準法や都市計画法などに適合しているか審査を受け、行政に対して「新築やリフォームをしても良いですよ」という許可を取ることです。増築リフォームでは、次のようなときに確認申請が必要です。

増築で確認申請が必要なケース

  1. 防火・準防火地域での増築
  2. 10平米を超える増築

これは逆に言うと、防火・準防火地域外であれば、原則として10平米以内の増築は確認申請の必要がないということになります。確認申請には手間やコストもかかるので、「少しだけ床面積を増やしたい」という場合は10平米未満の「ちょっとの増築」は非常におすすめです。ただし床面積は増えるので、「建築表題変更登記」はしなければなりません。

10平米以内の「ちょっと増築」の例

では、10㎡以内の増築で実際にどのようなリフォームができるのか、例を挙げてみていきましょう。
10㎡というと6畳に少し足りないくらいの広さですが、リビングやキッチン、お風呂など、思った以上に快適になりますよ。

キッチンの通路を広くする

今住んでいるキッチンの通路が狭く「夫や子どもに手伝ってもらおうにも、かえって邪魔になってしまう」なんてお悩みはないでしょうか。
キッチンの壁を10~20センチほど外側に移動させて増築すると、格段にキッチンの使い勝手がよくなるかもしれません。「たったの10センチで変わるの?」と思うかもしれませんが、意外とこの差が使い勝手を大きく変えます。

たとえば、柱と柱の距離が1.8メートルとすると、壁の厚みを引いたキッチンの幅は1.7メートルほど。
そこに「奥行き60センチのシステムキッチン+奥行き40センチの背面収納」を置くと、通路の幅はわずか70センチしか残りません。通路幅が70センチだと「1人で作業するには十分だけれど、2人がすれ違うには狭い」「冷蔵庫を開けるときに、フライパンの取手に当たりそう」という距離です。これが80~90センチになると、大人2人が余裕ですれ違うことのできる幅になります。

お風呂を広くする

同じく「ちょっとの増築」でぐっと快適になるのが、お風呂。たった10センチ壁をずらして増築するだけでも、ずいぶんと広く感じられます。

たとえば、0.75坪のコンパクトサイズのユニットバスを1坪以上のものに交換すれば、足を伸ばして入浴できるようになるかもしれません。1.25坪以上あれば、親子でゆっくり入浴できるようになったり、車椅子をお使いの方の入浴に対応できたりします。

それから古いお風呂で意外と多いのが、ユニットバスの裏に無駄なスペースが残されているケース。
最近のユニットバスは間口や奥行きを細かく設定できるので、もしかすると増築しなくても広くできるかもしれません。このあたりは現地調査してみないと分からないので、ぜひ一度スペースアップにご相談ください。

リビングやダイニングを広くする

ダイニングテーブルを置くと手狭になってしまうダイニングルーム。
もっとゆったりと家族でくつろぎたいと、「ちょっとの増築」をされるケースもあります。ダイニングなら2~3畳広げるだけでも、かなり広く感じられるのではないでしょうか。

リビングルームも同様に増築で広くすることが可能です。
たとえば、16畳のLDKを5畳分増築すれば、21畳の大空間のLDKに変えることができます。16畳だと「最低限のソファやテーブルが置けるけれど、大きな家具を置くと圧迫感がでるなぁ」というイメージ。21畳あれば、大きめの家具を置いたり、大きなアイランドキッチンを入れたりと、さまざまなアレンジができるようになります。

「ちょっとの増築」の注意点

お家がぐんと快適になる「ちょっとの増築」ですが、注意点もあるので確認しておきましょう。

計画敷地の防火地域を確認する

10平米以内の増築でも、防火地域もしくは準防火地域に指定されている場合、確認申請が必要です。市区町村の都市計画課などに問い合わせて都市計画図を見せてもらうと、計画敷地の防火地域を調べることができます。インターネット上で見られる自治体も多いので、「自治体名 都市計画図」で検索してみてください。

建ぺい率や容積率のオーバーに注意

10平米未満の増築で確認申請不要でも、増築することで容積率や建ぺい率などの規定をオーバーしてしまうとNGです。ただし一部例外もあるので、詳しくは図面や現地調査で確認する必要があります。増築できるかどうか、まずはプロに調べてもらいましょう。

スペースアップでは、現地調査で増築可能かどうか、どのようなプランが1番合っているのかしっかり確認させていただきます。場合によっては、増築以外のリフォームで対応できるケースもあるので、「間取りにこんな不満がある!」「もっと住みやすくしたい!」などぜひお気軽にご相談ください。

記事の監修者

リフォームプランナー

鈴木淑子

二級建築士 / インテリアコーディネーター

お客様の要望に応えるべく、プロの目線と女性の目線を掛け合わせて、様々なプランをご提案。ご要望を反映した図面や完成予想図を見ながら細かく話し合い重ね、理想を超える住まいをデザイン。間取りや動線、インテリアデザインまで、幅広く理想の暮らしを叶えるためのポイントを、わかりやすくお伝えします。

お客様の要望に応えるべく、プロの目線と女性の目線を掛け合わせて、様々なプランをご提案。ご要望を反映した図面や完成予想図を見ながら細かく話し合い重ね、理想を超える住まいをデザイン。間取りや動線、インテリアデザインまで、幅広く理想の暮らしを叶えるためのポイントを、わかりやすくお伝えします。