リフォームコラム
あなたにピッタリなキッチンの選び方とは?

システムキッチンの選び方・ポイント|重視すべきレイアウトについても

食事をつくるために、ほぼ毎日使うキッチン。キッチンは家の中でも特に使う機会が多いので、使い勝手の悪さや身長に合わないといった悩みがあると、ストレスを感じやすくなります。

使いやすく好みのシステムキッチンにするためには、選び方のポイントがあるのをご存じですか。これまでにキッチンリフォームのプロとして、多くの悩みを解決してきたスペースアップが、システムキッチンの選び方やポイントについて解説します。

そもそも「システムキッチン」とは?

システムキッチンとは、シンク・作業台・コンロを組み合わせ、上からワークトップ(天板)を乗せて一体化させたキッチンです。
システムキッチンのキャビネットは、寸法にあわせて比較的自由に入れ替えが可能です。プランニングの難しいリフォームでも、お部屋に合わせてジャストサイズでご提案ができます。

一体型のシステムキッチンに対し、ワークトップを使わずシンク・作業台・コンロなどそれぞれの設備が独立しているのが「セクショナルキッチン」です。
設置の入れ替えがしやすいのが特徴ですが、どうしても継ぎ目や隙間ができてしまいます。特に据え置き型のコンロを使っている場合は、作業台との隙間が広いので、うっかり隙間に食材をこぼしてしまうと日常のお掃除も大変です。

セクショナルキッチンと違い、システムキッチンには汚れが溜まってしまう継ぎ目や隙間がありません。コンロもキッチンに組み込むビルトインタイプが使えるので、食材が落ちてしまうような隙間もなく、お手入れがしやすいです。

さらにシステムキッチンはワークトップの素材も豊富なので、好みに合わせて見た目も変えられるのが嬉しいポイント。ステンレス素材はもちろん、最近では人工大理石製のワークトップも人気があります。人工大理石は耐久性だけでなくデザイン性も高いのが特徴。
お手入れのしやすさと優れたデザイン性で、毎日の料理をラクに楽しくしてくれるのが、システムキッチンです。

システムキッチンの選び方・ポイントを項目別に徹底解説!

ここでは、システムキッチンの選び方とポイントを、6つの項目に分けて詳しく解説します。

システムキッチンの種類・型

設置する場所や形によって、システムキッチンはいくつかの種類に分けられます。
システムキッチンの種類は、壁に向かって取り付ける壁付けと、ダイニングに向かって設置する対面の2種類です。
形状に関してはたくさんありますが、今回はI型・L型・ペニンシュラ型・アイランド型の4種類をご紹介します。

壁付け

形状特徴
I型シンク・作業台・コンロが1列に並んだキッチン。最もスタンダードなタイプ。
L型上から見た時に、シンク・作業台・コンロの配置がアルファベットの「L」字型をしたキッチン。作業動線を短くできるが、コーナー部分がデッドスペースになりやすい

対面

形状特徴
ペニンシュラ型ペニンシュラは「半島」という意味。その名の通り、片方の壁から半島のように突き出たキッチン。対面キッチンの中でも、特に多く選ばれているタイプ。
アイランド型キッチンの4方が壁に接しておらず、島のように独立したキッチン。どの方向からも使えるので、回遊性が高く、家事の動線がよくなる。

キッチンの種類や型を選ぶときは、まず自分がどのような環境で料理をしたいかを考えましょう。

じっくり料理をしたいなら、作業に集中しやすい壁付けキッチンがおすすめです。逆に家族とコミュニケーションをとりながら料理をしたいなら、対面キッチンも良いでしょう。

ただしリフォームは、新築よりも配管や間取りの都合でプランが制限されます。特に対面キッチンは、壁付けキッチンよりも広いスペースが必要です。

リフォームでキッチンの種類や型を選ぶときは、リフォーム会社の担当者と相談しながら進めましょう。

システムキッチンの素材・カラー

システムキッチンのワークトップには、ステンレスのほか、人工大理石も多く選ばれています。現在多くのキッチンメーカーで主流になっている素材です。どちらも熱に強く、傷が付きにくい優れた特徴があります。
大きな違いは見た目で、ステンレスは色を選べないのに対し、人工大理石はホワイトなどの明るい色も選択可能です。

また、壁に貼るキッチンパネルや扉の色でも、キッチンの雰囲気は大きく変わります。スタイリッシュなキッチンにしたいなら、ステンレスのワークトップで黒系統のキッチンパネル、扉は落ち着いた色味を選択。カントリー調のナチュラルな雰囲気にしたいなら、人工大理石のワークトップに白系統のキッチンパネル、合わせる扉は木目調がおすすめです。
好みのスタイルに合わせて、システムキッチンの素材や色を選びましょう。

システムキッチンの機能性

食器洗い乾燥機や、浄水器内蔵のシャワー水栓など、機能性の高い設備を設置できるのも、システムキッチンの魅力です。

しかし便利そうだからという理由だけで設備を選んでしまうと、機能を使いきれず後悔するかもしれません。
例えば家族の人数が多く、食器も多い世帯なら、食器洗い乾燥機を設置するメリットが大きいです。しかし家族の人数が少なく、あえてミニマムな生活をされている方にとっては、手洗いの方が効率良く感じるでしょう。

システムキッチンの設備は、家族の人数や普段の暮らし方も考えた上で、適切な機能を選ぶことをおすすめします。

ワークトップの高さ・奥行

ワークトップの高さは、「身長÷2+5cm」を基準に考えましょう。この基準はJIS規格で定められており、近年では85cmが主流です。

ワークトップの高さが身長にあわないと、つらい姿勢が続いて腰を痛めたり、鍋の持ち運びがしづらくなったりと、料理がストレスになってしまいます。ワークトップは使う人の身長を基準に、ぴったりあう高さを選びましょう。

また壁付けキッチンの場合、奥行の主流は65cmですが、スペースが限られた場所では奥行60cmも対応できます。奥行によって選べるキッチンシリーズが変わるため、あらかじめリフォーム会社の担当者に相談しましょう。

収納スペースの位置

シンクやコンロ下の収納はフロアキャビネット、キッチン上部の壁に取り付ける収納がウォールキャビネットです。
キッチンでは鍋や調味料など大きく重たいものが多いため、できればフロアキャビネットをメインの収納場所、ウォールキャビネットは予備の収納場所として考えましょう。重いものを上にしまうのは危ないですし、地震など万が一のときに、落下して怪我をするおそれもあります。

まずは自分が今持っているものを整理し、できるだけ重いものは下に、軽くて使用頻度の少ないものを上にしまうよう、収納スペースを考えるのがおすすめです。

その他オプション内容

システムキッチンは、食器洗い乾燥機を設置したりIHに変更したりタッチレス水栓にしたり、好みに応じたオプションを追加することも可能です。

特にビルトイン食器洗い乾燥機は、追加する方が多い人気のオプションです。他にも加熱機器をIHに変えると、表面がフラットになって調理中に鍋の移動がしやすく、面倒な五徳の掃除もなくなります。タッチレス水栓にすれば、肉の下ごしらえなど手の汚れやすい調理をしているときも、水栓に触れることなく水が出せるので、衛生的です。

自分に合ったオプションを選択すれば、システムキッチンはさらに快適になります。予算の許す限り、必要なオプションを検討するのもおすすめです。

システムキッチン導入の際は「レイアウト」も重視すべき?

システムキッチンを導入するなら、ぜひレイアウトについて考えてみましょう。キッチンリフォームは、これまでの家事動線を見直すチャンスです。

壁付けキッチンを、ペニンシュラ型の対面キッチンに変えた場合を例に見てみましょう。リフォーム前の壁付けキッチンのときは、食事のたびにわざわざお盆を使い、何往復もして料理を食卓に運ぶ必要がありました。

しかし対面キッチンなら、キッチンがダイニングに面しているので、往復せずにすぐに料理を食卓に並べられます。また家族にとっても、調理中の様子がわかりやすいので、自然と配膳を手伝いやすくなるでしょう。食事後の下膳もスムーズに行えるので、片付けにかかる時間も短縮できます。
このようにキッチンのレイアウトで、生活は大きく変わります。

キッチンレイアウトを考えるのにぜひ参考にしたいのが、「ワークトライアングル」です。ワークトライアングルとは、コンロ・シンク・冷蔵庫を三角形に配置し、結んだ3辺の合計を360~660cmにおさめる考え方です。調理中の無駄な移動を減らしつつ、十分な収納と作業スペースを確保するのに最適な寸法です。

キッチンレイアウトについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。ぜひお読みください。

まとめ

コンロ・作業台・シンクが1枚のワークトップでつながったシステムキッチンは、お手入れしやすく、機能面もデザイン面でも優れています。しかし選択肢が豊富なため、迷う場合も多いかもしれません。

システムキッチンの選び方に迷ったら、ぜひリフォームのプロに頼りましょう。これまで多くのキッチンリフォームに携わってきたスペースアップなら、お客様の要望を形にする、具体的なリフォームプランを提案できます。まずはお気軽に、お問い合わせください。

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記事の監修者

リフォームプランナー

鈴木淑子

二級建築士 / インテリアコーディネーター

お客様の要望に応えるべく、プロの目線と女性の目線を掛け合わせて、様々なプランをご提案。ご要望を反映した図面や完成予想図を見ながら細かく話し合い重ね、理想を超える住まいをデザイン。間取りや動線、インテリアデザインまで、幅広く理想の暮らしを叶えるためのポイントを、わかりやすくお伝えします。

お客様の要望に応えるべく、プロの目線と女性の目線を掛け合わせて、様々なプランをご提案。ご要望を反映した図面や完成予想図を見ながら細かく話し合い重ね、理想を超える住まいをデザイン。間取りや動線、インテリアデザインまで、幅広く理想の暮らしを叶えるためのポイントを、わかりやすくお伝えします。